尖閣諸島魚釣島の野生化ヤギの排除を求める要望書
東シナ海に位置する尖閣諸島には、極めて長い地理的隔離の歴史と温暖な海洋性亜熱帯気候
のもとで特有の豊かな生態系が形成されてきた。その中でも最大の島嶼である魚釣島は、センカク
モグラ(哺乳類)、センカクナガキマワリ(昆虫類)、
(陸生貝類)などの固有種を含む貴重な動物相、センカクオトギリ、センカクハマサジなど 3 種 2 変
種の固有植物を含む、少なくとも約 300 種からなる豊富な植物相を擁している。環境省版レッドデ
ータブックでは、そのうちセンカクモグラ、セスジネズミが絶滅危惧 IA 類、アオツラカツオドリが絶滅
危惧 II 類、ミサゴとカラスバトが準絶滅危惧種、タカラノミギセル、アツマイマイが希少種に指定され
ている。植物では、絶滅危惧種が 19 種(絶滅危惧 IA 類が 9 種、絶滅危惧 IB 類と絶滅危惧 II 類
が各 5 種)おり、沖縄県版レッドデータブックでは、植物のうち 9 種が絶滅危惧種、21 種が危急
種、4 種が希少種とされている。また、尖閣諸島ではかってすべての島で絶滅危惧 II 類のアホウド
リが繁殖しており、その後乱獲などによりほぼ絶滅状態になっていたが、最近になって付近の島で
繁殖が再確認されており、環境が良好に保たれれば、再び魚釣島での繁殖も期待できる。このよう
に、魚釣島の生物多様性の価値とその保全の重要性は極めて高い。
-以下略-(全文は下にあります)
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