尖閣諸島の哺乳類
尖閣諸島の陸で暮らす生き物たち


尖閣諸島の哺乳類

目次

種名
備考
01 ウサギ
02 センカクモグラ 絶滅危惧IA類(CR)
03 セスジネズミ 絶滅危惧 IA 類
04 ジャコウネズミ 沖縄県版RDB: 未決定種
05 エジプトネズミ
高良鉄夫著『尖閣列島の動物相について』
06 ハツカネズミ
高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」
07 ヤギ
尖閣諸島調査報告書(昭和55年2月、沖縄開発庁)


セスジネズミ 尖閣諸島で発見されたセスジネズミの写真がありました






▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
(01)  ウサギ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



典拠:「領土編入と古賀辰四郎、領有後の尖閣諸島における漁業」
記事:「1930(昭和5)年7 月に尖閣諸島(大正島除く)を息子の古賀善次に払い下げるにあたって、沖
縄営林署より同署員が出張し実地調査を行った、その際の報告によると、島にはヤギもウサギ(黒)
もいた(同年07/28 付先島朝日新聞記事「この頃無人島」)。

【管理人】
古賀善次氏は魚釣島に住民を永住させようと考えていたらしく、
ヤギや豚がいたと言いますし、畑も開墾しています。
兎もその一つのアイデアだったのでしょうか。


http://www.s-hoshino.com/f_photo/seibutsu/se_049.html から引用しました。

素材提供者:星野伸
撮影場所:名護市(沖縄県)

沖縄に放飼いにされていたウサギ。
追い回しても、三歩跳んだら忘れて草を食べ始めるほどの呑気なウサギでした。






▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
(02)  センカクモグラ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

センカクモグラ(未決定種) code f-00912 
和名 センカクモグラ 
分類 食虫目 モグラ科 
学名 Nesoscaptor uchidai Abe, Shiraishi et Arai, 1991 
カテゴリー 未決定種 
http://www.pref.okinawa.jp/okinawa_kankyo/shizen_hogo/rdb/sp_data/f-00912.html

======================

センカクモグラの写真が見つかったので掲載します。

2003年1月17日付   沖縄タイムス




(世界日報社平成15年2月日)
この写真は上の比婆科学教育振興会の「食虫類の自然史」の写真と同じものと思われる。
センカクモグラはまだ一体しか見つかっておらず、それがこの一体とすれば同じであって当然であ
ろう。

新しく見つけたセンカクモグラの写真

上の写真と同じものだと思います。
尖閣諸島調査報告書(昭和55年2月、沖縄開発庁)


これは上のモグラを裏返しにしたもの。初めて見ました。
尖閣諸島調査報告書(昭和55年2月、沖縄開発庁)


ミミズしか食べないモグラに立派な歯が。
尖閣諸島調査報告書(昭和55年2月、沖縄開発庁)





    ←尖閣モグラのアニメ 出典:GIFアニメ 日本の野生動物(4)


======================

http://www.biodic.go.jp/rdb_fts/rdb_fts_frm.html
モグラ目 モグラ科 絶滅危惧IA類(CR)
和名 :センカクモグラ  
学名 :Nesoscaptor uchidai
英名 :Senkaku mole
固有性 :日本固有種

摘要
1991年に新属新種として記載された1属1種の貴重な種で、尖閣諸島の魚釣島(約4km2)に限産す
る、きわめて小さな1個体群からなるものである。小さな島の小さな隔離個体群として特殊化した
ものであるが、導入されたヤギ(Capra hircus)の大増殖による環境破壊が存続の大きな脅威にな
っている。本種の保護には、速やかにヤギの全数駆除を行う以外に方法はない。

形態
小型のモグラで、模式標本(メス)では、体重42.7g、頭胴長129.9mm、尾長12mm、手掌長14mm、後
足長16mm、頭骨最大長31.82mm。吻は比較的短く、鼻孔は側方に向いている。頭骨は吻部が非常に短
く、眼窩間部は長く幅広い。上の小臼歯は3本で、大臼歯は非常に大きく、大臼歯列長は犬歯と小
臼歯の合計長より長い。下の切歯状の歯は3本、小臼歯も3本で、一番前の小臼歯は犬歯状、3番
目の小臼歯は2尖を持つ。合計歯数は38本。

分布の概要
約4km2の亜熱帯の島、魚釣島だけにすむ。一般にモグラは熱帯域にすめないが、この島には奈良原
岳(標高362m)と屏風岳(標高321m)があり、ほぼ全島が森林に覆われ、高標高域は雲霧林となっ
ており、比較的気温の低いこの雲霧0林の存在が本種の生存の重要な環境要因になっているものと
思われる。

生物学的特性
これまでに海岸付近の草地でメス1頭が採集されているだけで生態は不明。

分布域とその動向
現在のところ島はほぼ全域が森林に覆われているため、全域に分布している可能性があるが詳細は
不明。

分布情報:第4回自然環境保全基礎調査では調査対象外。

個体数とその動向
モグラ類は一般に個体ごとの縄張りを持って生活すること、およびこの島の面積がきわめて小さい
ことから、生息数は非常に少ないものと思われるが詳細は不明。

生息地の現況とその動向
少なくとも1970年代以前には本種の生息にとって良好な環境が維持されていたものと思われる。し
かし、1978年に雌雄1対のヤギが持ち込まれ、その後それが大増殖し、1991年船上から行われた島
の片側の簡単な目視調査だけで300頭以上が目撃されている。陸上調査によれば、ヤギは標高360m余
の山頂まで分布し、多数のヤギ道を作っており、海岸域の一部では草原の拡大が始まっている。全
島は森林に覆われていることから、カウント数は生息数の一部にすぎない可能性が高く、今後一層
急速な大増殖と激しい植生破壊、裸地化、土壌流亡などが進行する可能性がある。

存続を脅かしている原因とその時代的変化
導入されたヤギによる植生破壊、裸地化、土壌流亡など。

特記事項
現在ではニホンモグラ属(Mogera)の1独立種とされている。

参考文献
1. Abe, H., S. Shiraishi and S. Arai., 1991. A new mole from Uotsuri-jima, the Ryukyu
Islands. J. Mamm. Soc. Japan, 15: 47-60.
2. Motokawa, M., L-K. Lin, H-C. Cheng and M. Harada, 2001. Taxonomic status of the
Senkaku mole, Nesoscaptor uchidai, with special reference to variation in Mogera
insularis from Taiwan (Mammalia: Insectivora). Zoological Science 18: 733-740.

The Senkaku mole (Nesoscaptor uchidai) is a small, characteristic species indigenous to
Uotsuri-jima (4 km2), the Ryukyu Islands. It is one of the most threatened species of
Japanese mammals because of habitat destruction that resulted from the introduction and
establishment of feral goats on the small island.
 
阿部永(元北海道大学農学部)








▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
(03)  セスジネズミ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
絶滅危惧 IA 類
写真がまだ見つかりません)
日本では尖閣諸島だけにいる鼠で2匹見つかっています

「東支那海の谷間−尖閣列島」35ページに「小型、♂、足に小さな爪がある。
灰色の毛の中に背に一帯の黒毛がとおっている。頭胴長120o尾長80o」
(九州大学・長崎大学合同尖閣列島学術調査隊報告)とあるのはセスジネズミのことだろうか。

  ← セスジネズミ 出典:GIFアニメ 日本の野生動物(4) →  


レッドデータブック
セスジネズミ
ネズミ目 ネズミ科
学名: Apodemus agrarius subsp.:cf. Shiraishi and Arai (1980)
英名: SESU'S SHREW



尖閣諸島調査報告書(昭和55年2月、沖縄開発庁)





沖縄県版RDB: 未決定種
環境庁版RDB: 絶滅危惧IA類


「頭胴長は130.1mm、尾長118.5mm、後足長24.6mm、体重56.4g。背面は黄褐色で中央に黒い筋が走
り、腹面は白色。1979年に尖閣諸島魚釣島の奈良原岳の草原で2個体が採取されただけで、生態につ
いては不明。」
風樹館: 琉球大学資料館
 http://fujukan.lib.u-ryukyu.ac.jp/ja/rdb/details.php?id=ZZ-00022&lang=ja より





▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
(04)ジャコウネズミ  (05)エジブトネズミ 
    (06)ハツカネズミ  (07)ガラクタネズミ?
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

「我々の調査以前、蒐集及び観察されていたネズミ種は、
高良鉄夫著『尖閣列島の動物相について』の中で、
○ジャコウネズミ〔Suncs caeruleus var.riukiuanus (Kuroda)〕
○エジプトネズミ〔Rattus rattus alexandrims (Geffroy)〕
の2種が1950年に魚釣島で採取され、
○ハツカネズミの一種らしきものが
1952年、山林中で2度見つけられたという報告があるだけである」
写真:「東支那海の谷間−尖閣列島」
(九州大学・長崎大学合同尖閣列島学術調査隊報告)より
(撮影・昭和45年12月)





▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
04.ジャコウネズミ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

トガリネズミ科 ジャコウネズミ
 頭胴長11.6-15.7cm。尾長6.1-7.7cm。
 ジネズミよりさらに大きく、九州から南西諸島にすんでいます。九州のものは貨物にまぎれて渡
ってきたものらしい。
 移動するとき、「キャラバン行動」といって、母親の尾を子がくわえ、その子の尾を次の子がく
わえて、つながって歩きます。
 ジネズミと同様、わき腹に分泌腺があるため、ネコは殺しても食べない。何度かそれを経験した
ネコは、やがてジャコウネズミを殺さなくなる。最初の何匹かの犠牲が、残ったジャコウネズミの
生存に役立つというわけです。
 昆虫なんかだと「食えないよ」と主張する派手な模様(警戒色)に進化したりするのですが、哺乳
類の場合は、そういうことにはならないのでしょうか?
 運動能力があり知恵もあるので、自らの力で逃げる、隠れる、という方が臨機応変に対応できて
有利なのかな。
アニメ 日本の野生動物(1) 食虫目
http://members.aol.com/kazu0309/sakuhin101.html



レッドデータブック
ジャコウネズミ
モグラ目 トガリネズミ科
学名: Suncus murinus (Linnaeus, 1766)
方言名: ビーチャー
英名: HOUSE MUSK SHREEW


沖縄県版RDB: 未決定種


頭胴長116〜157mm、尾長61〜77mm、後足長18.5〜22mm、体重45〜78gで、背面は灰褐色で腹面はやや
淡色。国内では長崎県出島、五島列島、鹿児島、南西諸島に、国外では台湾、中国、東南アジアな
どに広く分布する。市街地の人家周辺や農耕地などに生息し、昆虫類、やミミズなどの小動物を捕
食する。
 
 風樹館: 琉球大学資料館
 http://fujukan.lib.u-ryukyu.ac.jp/ja/rdb/details.php?id=ZZ-00017&lang=ja



種  類 哺乳類 分布都道府県図
和  名 ジャコウネズミ
学  名 Suncus murinus
英  名 house musk shrew
目  名 モグラ
科  名 トガリネズミ
形  態 大型で、尾は基部が著しく太く、先に向かって細くなる。尾の全長にわたってまばらな長
毛がある。背面は灰褐色で、腹面はやや淡色。頭骨は細く、上の単尖歯は4本で、第4はきわめて小
さい。頭胴長116〜157mm、尾長61〜77mm、後足長18.5〜22mm、体重45〜78g。ジネズミ類とは上の第
4単尖歯をもつことにより区別できる。
原 産 地 台湾、中国をはじめ広く東南アジアに分布
侵入年代 南西諸島には比較的古く、また長崎には中世末期(15世紀ごろ?)になって生息
侵入経路 交易など



・写真解説「ジャコウネズミのキャラバン」
 哺乳類の始祖ジャコウネズミは、成長過程の一時期、母親を先頭に 子供がつながって歩きます。
これを、
古くは連鼠子(つらねこ)今はキャラバンと呼んでいます。意図せず衝き動かすものが、個体 を守
り、
種の生命をつないできました。
学名:Suncus murinus 
標準和名:ジャコウネズミ 
英名:house musl shrew 
実験動物としての通称:スンクス 
沖縄島名:ビーチャ 
宮古島名:ミパギザカまたは単にザカ 
分類:食中目 トガリネズミ科 ジネズミ亜科  ジャコウネズミ属 
http://www.biol.tsukuba.ac.jp/cbs/gakuruiannai/epage10.html




▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
05.エジブトネズミ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



東京などで急増するクマネズミ
(イカリ消毒技術研究所提供)
http://homepage3.nifty.com/wakaba-s/sanko.html



http://www.ylw.mmtr.or.jp/~noryuasa/su30.html#new1



http://www.gaichu.ne.jp/gai_c4_2_index.html
「エジプトネズミ」 熊鼠の別名
クマネズミ「熊鼠」 クマネズミ属
学名:Rattus rattus 英名:roof(house,black,ship)rat
 
原産地:アジア南東部 分布:世界

原産地はアジア南部で、現地では主に樹上で生活しています。日本ではビル内などで多く見られ
る。
警戒心が強く、物を垂直によじ登ったり、電線を伝わったりする能力に優れている。





▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
06.ガラクタネズミ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



ガラクタネズミ
昭和55年・高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」41頁










▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
07.ハツカネズミ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲


http://www.gaichu.ne.jp/gai_c4_2_index.html

 ●分類 齧歯目 ネズミ科
●和名 ハツカネズミ
●学名 Mus molossinus(Temminck)
●形態
家住性ネズミ3種(ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミ)の中では最も小型のネズミで、頭胴長
(頭から尾の付け根の長さ)が、成獣で6〜9cm、尾長は体長よりやや短い程度(体長の0.9〜1.0倍)、
体重は成獣で約10〜20gである。形態的な特徴は、耳が大きくハツカネズミ特有の臭いを有すること
である。 時々、クマネズミやドブネズミの幼獣と間違われるが、大型のネズミの幼獣は、頭と肢が
体と不つりあいに大きいため区別できる。
 
●生態
分布は、全国的で基本的に田畑やその周辺に棲み、秋から冬にかけて納屋や倉庫などに侵入して被
害を出す。商業施設においては、田園地域にある倉庫や食品工場など比較的自然環境に接している
建 物に多い。都市部でも人家やビルなどに周年生息するところもある。 巣は、建物内の積み荷や
屋外の積み藁・土中などに作る。 食性は、雑食性だが基本的に種子・穀物類の植物食を好む。
 
●生活史
繁殖は、妊娠期間21日、産子数は4頭〜7頭で生まれた子供は約2〜3ヶ月で成獣(繁殖可能)となる。
寿命は約1.5年間。









▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
08.ネコ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



ネコ
昭和55年・高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」40頁

尖閣のネコではありません。







▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
09.ブタ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲


典拠:「領土編入と古賀辰四郎、領有後の尖閣諸島における漁業」
記事:「1930(昭和5)年7 月に尖閣諸島(大正島除く)を息子の古賀善次に払い下げるにあたって、沖
縄営林署より同署員が出張し実地調査を行った、その際の報告によると、島にはヤギもウサギ(黒)
もいた(同年07/28 付先島朝日新聞記事「この頃無人島」)。




琉球在来豚アグーの血を引く「やんばる島豚」と書いてありました。
同じ八重山ですから島民が運んできたかも知れません。
管理人の勝手な想像です




▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
野生化したヤギ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲




尖閣諸島調査報告書(昭和55年2月、沖縄開発庁)







_______
2003 年 1 月 17 日付沖縄タイムス_________________________________1991 年に魚釣島で撮影さ
れたヤギ
__________________________________________________________(撮影:横田昌嗣博士)


野生のヤギ(魚釣島)
仲間均著「尖閣諸島−尖閣上陸」45頁


サンケイウェブSankeiWeb  平成15(2003)年9月20日[土] 
  http://www.sankei.co.jp/news/030920/morning/20pol001.htm 

尖閣諸島・魚釣島 史跡の風化と環境破壊進む 

 領土問題棚上げ・弱腰外交のツケ 

 日本が実効支配する東シナ海の尖閣諸島の魚釣島で貴重な動植物が絶滅の危機に瀕(ひん) し、明治時代からの占有地であることを裏付けるカツオ節工場跡も崩壊していることが分かっ た。沖縄県の仲間均・石垣市議が今月7日に魚釣島で現地調査して判明したもので、これを受 け、県議会の一部議員は今月22日招集の定例会で正式な調査費用の予算化を求める構えだ。だ が、領有権を主張する中国の反発を恐れる政府や県、市の反応は鈍く、環境破壊の進行が懸念さ れる。 
 沖縄県などによると、魚釣島で動植物など生態系の破壊が進んだ直接の原因は、昭和五十三年 に都内の政治団体が持ち込んだ雌雄二頭のヤギで、二十五年間で約五百頭に増えた。このヤギが 低木の植物を食い荒らした。このため、植物ではセンカクオトギリ、センカクツツジなど五種類 以上が、動物では環境省から「絶滅危惧(きぐ)」指定されているセンカクモグラ、セスジネズ ミの餌がなくなり絶滅目前の状態に。 
 仲間氏の今月七日の数時間にわたる調査でも、「クバ以外の植物は相当食い荒らされていた」 事態が裏付けられた。さらに、二年前まで確認されていたカツオ節工場の外壁も台風などで年々 風化し、崩落していた。 
 尖閣諸島の環境保護については、沖縄県の小渡亨県議(自民)が今年二月の県議会定例会で、 県に実地調査を行うよう要請し、今月二十四日の定例会では調査団派遣のための予算措置を要求 する。これに先立っては、昨年十二月には日本哺乳(ほにゅう)類学会が川口順子外相、鈴木俊 一環境相らに調査実施を求める要望書を提出するなどしている。 
 しかし、沖縄県側は「国と調整して検討する」(永山政邦・県文化環境部長)とするだけ。外 務省は上陸調査は日本固有の領土であることをアピールするのが主眼とみており、中国からの反 発を恐れ、「意味のある行為とはいえない」と一顧だにしていない。 
 政府は、昨年四月から尖閣諸島の「平穏かつ安定的な維持」のため、民有地の魚釣島など三島 を年間約二千二百万円で借り上げ、「中国の反発を招かないよう考え出した姑息(こそく)な手 段」(民主党関係者)との批判を招いた。こうした政府の中国への“弱腰姿勢”の陰で、「尖閣 諸島の環境悪化、史跡の風化が進んでいる」(仲間氏)といえそうだ。










戻る