尖閣諸島の爬虫類
尖閣諸島の陸で暮らす生き物たち


尖閣諸島の爬虫類

目次

−トカゲ科・ヤモリ科−
01 ミナミヤモリ 「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」横畑泰志・横田昌嗣・太田英利編
02 アオスジトカゲ 「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」横畑泰志・横田昌嗣・太田英利編
03 スベトカゲの1種 「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」横畑泰志・横田昌嗣・太田英利編
04 オキナワトカゲ 高良鉄夫著「沖縄の秘境を探る」(昭和55年)???
05 ホオグロヤモリ ???
06 ニホンヤモリ ???
−ヘビ−
01 シュウダ(臭蛇) 高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」(昭和55年)
02 センカクマダラ 尖閣諸島調査報告書(昭和55年2月、沖縄開発庁)
03 メクラヘビ 尖閣諸島調査報告書(昭和55年2月、沖縄開発庁)
04 アオマダラウミヘビ(海) 高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」(昭和55年)
−カメ−
01 タイマイ(海) 高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」(昭和55年)
02 アオウミガメ(海) 高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」(昭和55年)
03 オサガメ(海) 高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」(昭和55年)


尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題
http://home.hiroshima-u.ac.jp/heiwa/Pub/42/16Yokohata.pdf

(管理人:以下は「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」からの引用です)


c.爬虫類相
  魚釣島産の爬虫類としては,これまでトカゲ類2科3属3種(ミナミヤモリGekko  hokouensis,アオスジトカゲPlestiodon elegans,スベトカゲの1種Scincella sp.),ヘビ 類も同じく2科3属3種(ブラーミニメクラヘビRamphotyphlops braminus,シュウダElaphe  carinata carinata,アカマダラDinodon rufozonatum rufozonatum)が知られている(池 原・下謝名,1971;白石・荒井,1980;Ota et al.,1993),このほか高良(1954)はホオ グロヤモリHemidactylus frenatusが同島の森林に生息するとし,宮島(1901),高良 (1954),池原・下謝名(1971)は魚釣島,南小島,久場島(黄尾礁)の爬虫類としてオキ ナワトカゲEumeces marginatus (= Plestiodon marginatus)を挙げ,池原・下謝名(1971) はこれらの島からニホンヤモリGekko japonicusも報告している.しかしこれらはすべて標本 の誤同定,産地の誤記,ないし不正確な分類体系の採用に由来する誤認と思われる(Ota et  al.,1993).さらに白石・荒井(1980)は1979年の調査で採集されたマダラヘビ属Dinodon の1種と思われるヘビについて未同定のまま写真で紹介しているが,該当する標本の形態的特 徴を直接調べたところ,このヘビはアカマダラの色彩変異個体であることがわかった.同様 の色彩変異個体は宮古・八重山諸島に分布する別亜種サキシママダラD. rufozonatum walli 内にも生じることが確認されている(太田,未公表). 

  魚釣島での分布が確認されている上記6種のうち,ミナミヤモリとブラーミニメクラヘビは 琉球列島と台湾・大陸東部の両方に分布しており,したがって 種レベルの分布パターンから 魚釣島と周辺地域との間の相対的な生物地理学的関係を論じる際の情報源にはならない.特 にブラーミニメクラヘビは3倍体の単為生殖種で,物資について人為的に分布を拡大してきた ことが強く示唆されており,種内の遺伝的多様性も低く(Ota et al.,1991),これらの点 でも生物地理学的考察を行う際の情報源としてはあまり期待できないであろう.残る4種のう ち,スベトカゲの1種については宮古・八重山諸島のサキシマスベトカゲS. boettgeriや台湾 のタイワンスベトカゲS. formosensisに極めて類似することが知られているが,これら2種が そもそも相互に極めて類似性が高いこと(Chen et al.,2001),魚釣島産の標本が2点しか なく定量的な比較が困難であることから,魚釣島の標本が上記2種のいずれにより近いかにつ いてはいまだ決定できていない.他の3つはいずれも種(アオスジトカゲ)ないし亜種(アカ マダラ,シュウダ)のレベルで台湾・大陸と共通し,宮古・八重山諸島の近縁集団とは異な っている.これとは逆,つまり宮古・八重山諸島と共通し台湾・大陸に見られない分布パタ ーンを示す種は上記のスベトカゲの1種に可能性が残されているものの,今のところ魚釣島を 含む尖閣諸島の爬虫類には認められない.したがって全部合わせてもわずか6種ではあるが, 爬虫類相の類似度を周辺地域との間で求めると(たとえ仮にスベトカゲの1種がサキシマスベ トカゲの方により近いとしても),魚釣島を含む尖閣諸島は極めて台湾・大陸に近く,宮 古・八重山諸島とはより遠いことになる(Ota,2000).そしてこれは,尖閣諸島が大陸東岸 からのびる大陸棚上の水深120m以浅の部分に位置し最終氷期には台湾とともに大陸東岸の一 部となったと思われること,これに対し大陸棚から水深200mを優に越える琉球トラフで隔て られ,また台湾との間も同じく水深200mを越える与那国海峡で隔てられる宮古・八重山諸島 が,こうした接続を一切持たなかったこととよく整合するのである(Ota et al.,1993; Ota,1998). 

  それではこのような他地域にも分布する種・亜種のみからなる魚釣島を中心とした尖閣諸 島の爬虫類相は保全上,あまり価値を持たないのであろうか?答えは否である.昨今,格段 の進歩を遂げつつある生化学的,分子遺伝学的手法を用いた生物個体群の解析は,分類学に おいて従来実践されてきた形態形質に基づく変異分析では捉えきれない遺伝的特性が,特に 島嶼などの小隔離集団にしばしば見られることを明らかにしてきている.こうした特異的な 集団の持つ地史的,環境生物学的,集団遺伝学的意義は様々であるが,保全生物学的視点に 立つならば,少なくともこうした集団が地球上の生物多様性の構成要素として一定の価値を 持つことは確かである.実際,尖閣諸島の爬虫類のうちこれまで遺伝学的解析の試みられた 一部の種では,周辺地域の同種集団との間でかなり大きな遺伝的分化を示唆する結果が得ら れている(太田・戸田・本川,準備中).さらに例えばアオスジトカゲについては,鱗相や 色相といった外部の形質においてさえ,魚釣島や北小島の個体群と台湾の個体群との間での 分化が示唆されている(Ota,2004;Ota et al.,1993).これらのことだけを見ても,魚釣 島をはじめとした尖閣諸島の爬虫類に対するより深い研究と実効性のある保全策が必要であ ることが理解できよう.なお環境省は2006年に行われたレッドリスト見直しの際,尖閣諸島 に分布する爬虫類のうちアオスジトカゲとシュウダの2種を新たに絶滅危惧種(絶滅危惧U B)に指定している. 





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(01) ミナミヤモリ
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管理人:下の画像は尖閣諸島のミナミヤモリではありません。

http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/30170.html
ミナミヤモリ

典拠:「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」
 記事 c.爬虫類相 魚釣島産の爬虫類としては,これまでトカゲ類2科3属3種(ミナミヤモリ Gekko hokouensis,アオスジトカゲPlestiodon elegans,スベトカゲの1種Scincella sp.)


http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/30170.html
和名 ミナミヤモリ   
分類群 爬虫綱 有鱗目 ヤモリ科 
(Gekkonidae, Squamata, Reptilia) 
学名 Gekko hokouensis 
主なシノニム Gekko japonicus 
英名等 Hokou gecko 


自然分布 五島列島の一部,九州南部,大隅諸島(馬毛島を除く全島),トカラ列島(小島,小宝
島,宝島を除く全島),奄美諸島(枝手久島を除く全島),沖縄諸島(ほぼ全ての有人島),先島
諸島(八重山諸島嘉弥真島,波照間島,尖閣諸島北小島を除く全島),台湾,大陸中国大陸東部 
形態 体長100〜130mm,頭胴長50〜65mm,体重2.4〜5.8g.背面の色は短時間に濃褐色から淡灰色ま
で著しく変化する.指下薄板は二分せず,指の下面のほぼ全域を覆い,小判型に見える.側肛疣
(総排泄腔の左右にある疣状の構造)が単一の大型鱗からなることにより,ニホンヤモリと見分け
られる.染色体数2n=38. 

管理人:下の画像は尖閣諸島のミナミヤモリではありません。

http://www.ikimono.net/sono55/index3.html











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(02) アオスジトカゲ
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管理人:下の画像は尖閣諸島のアオスジトカゲではありません。

http://homepage3.nifty.com/japrep/lizard/skink/text/aosuzi.htm


撮影:小菅 明彦  
和名:アオスジトカゲ
学名:Eumeces elegans 
分布 :尖閣列島。国外では台湾、中国、海南島。 
生態 :海辺や山林にすみ、昆虫などを食べているそうです。
南小島という島では餌が乏しいためカツオドリがひなに
持ち帰った魚の残りなどを食べることもあるようです。
全長 :220mm。頭胴長60〜96mm。 
参考文献:日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社
爬虫類・両生類800種図鑑:ピーシーズ  

典拠1:高良鉄夫著「沖縄の秘境を探る」(38頁)・沖縄新報社<昭和55年>

典拠2:「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」
 c.爬虫類相 魚釣島産の爬虫類としては,これまでトカゲ類2科3属3種(ミナミヤモリGekko hokouensis,アオスジトカゲPlestiodon elegans,スベトカゲの1種Scincella sp.)



http://kaken.nii.ac.jp/d/p/07640927
琉球および台湾産トカゲ属の島嶼間での分化に関する研究

台湾から琉球列島にかけて分布するアオスジトカゲ、イシガキトカゲ、オキナワトカゲの3種は小さ
い島々にまで広く分布し、種内の形態的な変異も知られている。泳動デ-タからは,これら3種のうち
八重山諸島のイシガキトカゲは台湾のアオスジトカゲよりも,沖縄諸島,奄美諸島のオキナワトカゲ
により近縁であることが,示された.従来,八重山諸島の動物相は,沖縄諸島よりもむしろ台湾のもの
に近いと考えれており,この結果はこの地域の生物地理をどのように考えるかに大きな影響を与える
ものとなった.また,トカラ列島の中之島,諏訪之瀬島,口之島からには,ニホントカゲ分布すると考え
られていたが,これらがむしろオキナワトカゲに近いことが明らかとなった.それぞれの種内でも,島
毎に大きな変異が認められた.まず,アオスジトカゲでは,尖閣列島の集団が台湾のものと大きく
異なることがが示された.つぎにイシガキトカゲでは波照間島のものが他の八重山諸島のものと異
なっていることがわかった.オキナワトカゲ集団は,従来基亜種のオキナワトカゲと奄美諸島亜種の
オオシマトカゲに分けられてきたが,その地理的変異はもっと複雑で,さらに細分する必要があるこ
とが示された.形態的な形質では,とくに体色や模様の変異が認められ,体鱗列数等の計数形質にも地
理的変異が認められた.しかし,これらの形態的な違いは変異の重なりがかなりあり,十分な識別形質
とはならなかったが,島毎の傾向が明らかとなった.









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(03) スベトカゲの一種
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「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」:スベトカゲの1種については宮古・八重山諸島のサ
キシマスベトカゲS. boettgeriや台湾のタイワンスベトカゲS. formosensisに極めて類似すること
が知られているが,これら2種がそもそも相互に極めて類似性が高いこと(Chen et al.,2001),
魚釣島産の標本が2点しかなく定量的な比較が困難であることから,魚釣島の標本が上記2種のいず
れにより近いかについてはいまだ決定できていない.


管理人:下の画像は尖閣諸島のオキナワトカゲではありません。

http://homepage3.nifty.com/japrep/lizard/skink/text/sakisube.htm からの引用
木登りだって平気です・サキシマスベトカゲ

典拠:「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」
 c.爬虫類相 魚釣島産の爬虫類としては,これまでトカゲ類2科3属3種(ミナミヤモリGekko hokouensis,アオスジトカゲPlestiodon elegans,スベトカゲの1種Scincella sp.)

典拠: 琉球大学資料館 風樹館所蔵標本
  ID: RUMF-ZH-00751  スベトカゲ属 有鱗目 Squamata カゲ科 Scincidae
  学名: Scincella sp. 保存状態: 液浸  採集場所: 日本沖縄県尖閣諸島

Wiki: サキシマスベトカゲ
http://wapedia.mobi/ja/%E3%82%B5%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%99%E3%83%88%
E3%82%AB%E3%82%B2

分類 
界 : 動物界 Animalia 
門 : 脊索動物門 Chordata 
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata 
綱 : 爬虫綱 Reptilia 
目 : 有鱗目 Squamata 
亜目 : トカゲ亜目 Sauria 
下目 : スキンク下目 Scincomorpha 
科 : トカゲ科 Scincidae 
属 : スベトカゲ属 Scincella 
種 : サキシマスベトカゲ
S. boettgeri 
 
学名 
Scincella boettgeri
(Van Denburgh, 1912) 
和名 
サキシマスベトカゲ 

1. 分布
日本(宮古列島、八重山列島)[1][2][3]固有種

2. 形態
全長8-13センチメートル[1][3]。胴体中央部の斜めに列になった背面の鱗の数(体列鱗数)は28か
30[1]。体側面に白く縁取られた黒褐色の縦縞が入る[2]。

四肢は短く[1]、指趾は細長い[2]。第4指および第4趾腹面の鱗(指下板、趾下板)は14-16枚[2]。

3. 生態
平地にある森林やその周辺に生息する[1][3]。地表棲で、堆積した落ち葉の中で生活する[2][3]。
昼行性だが、夜間に活動することもある[2]。

食性は動物食で、昆虫、クモなどを食べる[2][3]。





http://contents.kids.yahoo.co.jp/pet/column/29/index.html

カエルやイモリのような両生類の仲間たちはみんな、私たちと同じように目を閉じて眠ります。と
ころが爬虫類の中には目を閉じないで眠る仲間たちがいます。カメやワニ、そして多くのトカゲた
ちは私たちと同じように「まぶた」を持っていて、目を閉じることができます。ただし、私たちの
まぶたは「上から下へ」閉じるのですが、彼らのまぶたは「下から上に」閉じるのです。それだけ
でもずいぶんと私たちと違うな、と思われるかもしれません。しかし、実はヘビとヤモリのほとん
どは「まぶたがない」のです。つまり目を閉じることができないのです。ですから、毎日の睡眠は
もちろん、長い冬眠でも目を開けたまま寝ているのです。目を開けたまま眠るなんて、私たちには
どんな感じなのか想像もできません。まぶしくて眠れなさそうな気もしますが、それでも彼らは寝
ることができるのです。

しかし、それよりも心配なのは、目にゴミが入ってしまわないのか、ということです。 私たちのま
ぶたの役割の一つに「眼球の保護」ということがあります。つまり目にゴミが入ったり、傷ついた
りしないように目を守ってくれているのです。一体、まぶたを持たないヘビやヤモリたちの目玉は
ゴミが入ったり、傷がついてしまったりしないのでしょうか? 

心配ご無用です。彼らの目はちゃんと守られているのです。まぶたはありませんが、実は透明な大
きな1枚のうろこでおおわれているのです。わかりやすく言えば、大きなコンタクトレンズをはめて
いるようなものなのです。その大きなうろこが目にゴミが入ったり、傷ついたりすることから守っ
ているのです。

もちろん、目のうろこも、脱皮によって新しいうろこに変わっていくと同時に、キレイに目からは
がれますので、文字通り「目からうろこが落ちる」という表現にぴったりです。彼らを飼っている
と、ときどきキレイなコンタクトレンズのように、目のうろこが他の脱皮殻とともに落ちているの
を見かけますが、もしかするとコンタクトレンズを発明した人は、これを見たのではないかと思っ
てしまうほどです。

実は、このようなうろこを持つようになったのは、彼らの先祖が、大昔は地中で生活していたから
ではないかと考えられています。日本の沖縄などに生息するスベトカゲの仲間たちはまぶたを持っ
ているのですが、そのまぶたの中央には大きな透明のうろこがあることが知られています。つまり
スベトカゲは土の中にもぐっている時は、目に土が入らないように目を閉じているのですが、それ
では前が見えません。そこでまぶたの中央に大きな透明のうろこを持つことによって、まぶたを閉
じていても、前が見えるようになったと考えられています。このスベトカゲの透明なうろこの、も
っと極端な例がヘビやヤモリの目のうろこであると考えられているのです。

これから冬の間、ヘビやヤモリたちは目を開けたまま長い冬眠に入ります。そんな彼らがまぶしく
なって冬眠からさめてしまわないように、そっとしておいてあげたいものです







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(04) オキナワトカゲ(未定)
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オキナワトカゲの尖閣存在は誤りとした「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」

このほか高良(1954)はホオグロヤモリHemidactylus frenatusが同島の森林に生息するとし,宮島
(1901),高良(1954),池原・下謝名(1971)は魚釣島,南小島,久場島(黄尾礁)の爬虫類と
してオキナワトカゲEumeces marginatus (= Plestiodon marginatus)を挙げ,池原・下謝名
(1971)はこれらの島からニホンヤモリGekko japonicusも報告している.しかしこれらはすべて標
本の誤同定,産地の誤記,ないし不正確な分類体系の採用に由来する誤認と思われる(Ota et 
al.,1993).



下の画像は尖閣諸島のオキナワトカゲではありません

http://homepage3.nifty.com/japrep/lizard/skink/text/okinawa.htm



典拠:高良鉄夫著「沖縄の秘境を探る」(38頁)・沖縄新報社(昭和55年)





沖縄レッドデータブックより

オキナワトカゲ(地域個体群) code h-01008 
和名 オキナワトカゲ 
分類 有鱗目 トカゲ科 
学名 Eumeces marginatus marginatus (Hallowell, 1860) 
方言名 アンダチャー (座間味) 
カテゴリー 地域個体群 
環境庁版
カテゴリー 該当なし 
特性 形態: 全長19cmに達する。幼時は、背中に白い縦線があり、尾は空色をしている。成長にし
たがってこれらの紋様は消失し、褐色の体色に変わる。

分布の概要: 種としてはトカラ列島の一部と奄美・沖縄諸島に分布する。このうち沖縄諸島の個体
群は基亜種に分類される。本亜種は沖縄諸島のほとんどの島に分布するが、標本等に基づく座間味
島からの確かな記録は無い。阿嘉島など周辺の島にも本亜種が分布しているので、戦前座間味島に
いたといわれているトカゲは本亜種である可能性が高い。座間味島の住民の話によると、オキナワ
トカゲと思われるトカゲが戦前はたくさんいたという。その後、座間味島には野ネズミ退治の目的
で1957〜1958年にかけて約40頭のイタチが導入されている。1972年以降、様々な動物調査がなされ
ているが未だにオキナワトカゲの生体が目撃されていない。

生息状況: 座間味島以外のものを見る限り、本種は海岸付近に多く特に砂地を好むようである。ま
た、琉球石灰岩の岩場にも生息しており、山地よりは低平地を好む傾向がある。座間味島ではいず
れの地域も調べてみたがまだ見つかっていない。

学術的意義・評価: 琉球列島の固有種であり、また沖縄諸島の固有亜種でもある。さらに島に生息
する小個体群として貴重である。

生存に対する脅威: 本種はイタチにとって格好の餌になっているものと考えられる。このことは琉
球列島のどのトカゲ属にもいえることで、琉球列島のトカゲ属は、移入動物のイタチやマングース
によって漸次的に絶滅に向かっているもとの思われる。座間味島に本種が生息していたことは、住
民の話からも確実と思われるが、上述のように数十年近くも見つかっていないので絶滅した可能性
もある。

特記事項: 琉球列島固有種。

原記載: Hallowell, E., 1860. Report upon the Reptilia of the North Pacific 
exploring expedition undercommand of Capt. John Rogers, U.S.N. Proc. Acad. Nat.
 Sci. Philadelphia, 12:480-510.

参考文献: 当山昌直, 1983. 沖縄群島の両生爬虫類相 (II). 県立博物館調査報告書III−座間
味村 (ざまみそん) −, pp.16-22. 沖縄県立博物館, 那覇.
Uchida, T., 1969. Rat-control procedures on the Pacific island, with special 
reference to theefficiency of biological control agents. II. Efficiency of the
 Japanese wasel, Mustlea sibirca-itatsi Temminck & Schlegel, as a rat-control 
agent in the Ryukyus. J. Fac. Agr. KyusyuUniv.,15(5):355-385. 







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(05) ホオグロヤモリ(未定)
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ホオグロヤモリの尖閣存在は誤りとした「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」


このほか高良(1954)はホオグロヤモリHemidactylus frenatusが同島の森林に生息するとし,宮島
(1901),高良(1954),池原・下謝名(1971)は魚釣島,南小島,久場島(黄尾礁)の爬虫類と
してオキナワトカゲEumeces marginatus (= Plestiodon marginatus)を挙げ,池原・下謝名
(1971)はこれらの島からニホンヤモリGekko japonicusも報告している.しかしこれらはすべて標
本の誤同定,産地の誤記,ないし不正確な分類体系の採用に由来する誤認と思われる(Ota et 
al.,1993).
 オキナワトカゲ (参考・尖閣諸島のものではありません)













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(05) ニホンヤモリ(未定)
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管理人:下の画像は尖閣諸島のニホナヤモリではありません。

http://www.insects.jp/kon-tokagenihonyamori.htm

ヤモリ(ニホンヤモリ)爬虫綱 有鱗目 トカゲ亜目 ヤモリ科
Gekko japonicus大きさ (成体)(全長)100-140mm (頭胴長)50-72mm 
分布:本州・四国・九州 

灰褐色で、全身が細かい顆粒状の鱗で覆われ、乾いた感じがするトカゲ。体は平たい。
人家の内外でよく見られ、壁や天井を歩き回る。夜行性で、灯火の周辺などに現れ、光に集まって
きた昆虫を食べる。





ニホンヤモリの尖閣存在は誤りとした「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」


このほか高良(1954)はホオグロヤモリHemidactylus frenatusが同島の森林に生息するとし,宮島
(1901),高良(1954),池原・下謝名(1971)は魚釣島,南小島,久場島(黄尾礁)の爬虫類と
してオキナワトカゲEumeces marginatus (= Plestiodon marginatus)を挙げ,池原・下謝名
(1971)はこれらの島からニホンヤモリGekko japonicusも報告している.しかしこれらはすべて標
本の誤同定,産地の誤記,ないし不正確な分類体系の採用に由来する誤認と思われる(Ota et 
al.,1993).




フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%A4%E3%83%A2%E3%83%AA

ニホンヤモリ Gekko japonicus 
学名 :Gekko japonicus (Dumeril & Bibron, 1836) 
和名 :ニホンヤモリ、ヤモリ 
英名 :Schlegel's Japanese gecko 
ニホンヤモリ(日本守宮、Gekko japonicus)は、爬虫綱有鱗目ヤモリ科ヤモリ属に分類されるトカ
ゲ。別名ヤモリ。

なお、以前は琉球列島にも産するとされてきたが、それらは現在では別種であると考えられ
ている。それについてはミナミヤモリの項を参照

















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蛇類

尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題
爬虫類相
  魚釣島産の爬虫類としては−中略−、ヘビ類も同じく2科3属3種(ブラーミニメクラヘビ
Ramphotyphlops braminusシュウダElaphe carinata carinataアカマダラDinodon
rufozonatum rufozonatumが知られている。(池原・下謝名,1971;白石・荒井,1980;Ota 
et al.,1993),中略−さらに白石・荒井(1980)は1979年の調査で採集されたマダラヘビ属
Dinodonの1種と思われるヘビについて未同定のまま写真で紹介しているが,該当する標本の形態的
特徴を直接調べたところ,このヘビはアカマダラの色彩変異個体であることがわかった.同様の色
彩変異個体は宮古・八重山諸島に分布する別亜種サキシママダラD. rufozonatum walli内にも生じ
ることが確認されている(太田,未公表). 








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(1) シュウダ(臭蛇)
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シュウダ

高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」

典拠1:高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」

典拠2:インターネットサイト「秘境を探る」の-尖閣列島-

典拠3:「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」横畑泰志・横田昌嗣・太田英利編
  環境省は2006年に行われたレッドリスト見直しの際,尖閣諸島に分布する爬虫類のうちアオ スジトカゲとシュウダの2種を新たに絶滅危惧種(絶滅危惧UB)に指定している。



高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」




魚釣島に生息する臭蛇
写真元:「秘境を探る」 -尖閣列島-より


(「秘境を探る」本文より:なお,尖閣諸島では他にアカマダラ,メクラヘビ
ユンナンマダラの一種(センカクマダラ,新称)を確認している)

第11管区海上保安本部の記事によると
体長2mを超えるシュウダ(蛇)も生息しており、湧き水もあります。
とあるので、この写真はそのシュウダ(蛇)のようです。








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(2) センカクマダラ(アカマダラ)
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管理者:白石・荒井(1980)は1979年の調査で採集されたマダラヘビ属Dinodonの1種と思われるヘ
ビについて未同定のまま写真で紹介しているが,該当する標本の形態的特徴を直接調べたところ,
このヘビはアカマダラの色彩変異個体であることがわかった.同様の色彩変異個体は宮古・八重山
諸島に分布する別亜種サキシママダラD. rufozonatum walli内にも生じることが確認されている
(太田,未公表). 

尖閣にはアカマダラ(別名アルビノ)学名 Dinodon rufozonatum rufozonatuが
がいると言われています。アカマダラは尖閣・対馬・台湾・朝鮮半島
・中国大陸などアジアの南から東にかけている蛇です
尖閣のアカマダラは対馬アカマダラや大陸アカマダラと違い性格が荒いそうです。


見つけました。(平成18年7月24日)
センカクマダラ(アカマダラ)

出典:尖閣諸島調査報告書(昭和55年2月、沖縄開発庁)


典拠1:高良鉄夫「沖縄の秘境を探る」

典拠2:尖閣諸島調査報告書(昭和55年2月、沖縄開発庁)

典拠3:「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」横畑泰志・横田昌嗣・太田英利編
  環境省は2006年に行われたレッドリスト見直しの際,尖閣諸島に分布する爬虫類のうちアオ スジトカゲとシュウダの2種を新たに絶滅危惧種(絶滅危惧UB)に指定している。





【参考】


大陸アカマダラ




対馬アカマダラ、学名:Dinodon rufozonatum rufozonatum






対馬アカマダラ2







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(3) ブラーミニメクラヘビ
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私的図鑑有鱗目
ヘビ亜目
メクラヘビ科
ブラーミニメクラヘビ
Ramphotyphlops braminus

(2005年3月 西表島)


管理人:下の画像は尖閣諸島のブラーミニメクラヘビではありません。

頭部。小さいながらも眼が確認できる。



典拠:「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」
 魚釣島産の爬虫類としては−中略−、ヘビ類も同じく2科3属3種(ブラーミニメクラヘビ Ramphotyphlops braminus,シュウダElaphe carinata carinata,アカマダラDinodon rufozonatum rufozonatum


 ブラーミニメクラヘビ (参考・尖閣諸島のものではありません)

http://contents.kids.yahoo.co.jp/zukan/reptiles/card/0289.html より

分 類 :爬虫類 有鱗目ヘビ亜目 メクラヘビ科
学 名 :Ramphotyphlops braminus
分 布 :日本(九州南部、南西諸島、小笠原諸島)、
アジア・オセアニア・太平洋の島々、アフリカ、中央アメリカ
全 長 :約15cm
 
説 明 :熱帯や亜熱帯の柔らかい土の中にすむ。ミミズのような姿で、眼はうろこにおおわれる。
夜間は地上に出ることもあり、ときには低木に登る。アリの幼虫やさなぎ、
シロアリなど、体の柔らかい昆虫類を吸いこむように食べる。 染色体は3倍体で単為生殖(たんい
せいしょく)で殖える。メスしかいない。細長い卵を3〜6個産む。





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(4) アオマダラウミヘビ
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典拠: 高良鉄夫著「沖縄の秘境を探る」第一章尖閣列島の初探訪【海鳥のふんだま】(53頁)・ 沖縄新報社(昭和55年)
記事: 漁夫によると、この程度の波は尖閣列島では普通だという。二匹のアオウミガメが波に 乗って泳ぎ去った。そのそばを一匹のアオマダラウミヘビが波間にもぐっている。それから数分 後、盛海丸の左げんに一・五メートルもあろうかと思われるような大きなカメが現われた。波間 を浮き沈みしながら泳いでいるが、よく見るとそれはオサガメである。




http://baikada.com/JSM/archives/647
西表島産
撮影:化野廉十郎


 あおまだらうみへび
青斑海蛇
Laticauda colubrina
(Yellow-lipped sea Krait)

棲息地
トカラ列島沿岸、奄美大島東岸、沖縄本島沿岸、宮古・石垣・西表島の北、東岸に分布。
東アジア沿岸〜ベンガル湾、オーストラリア沿岸、南太平洋。

特徴
全長 80〜150cm。胴体は細く、より陸性の蛇に似る。尾は鰭状で、腹板は幅広。
青〜灰青色の地に黒い横帯があるが、黒の幅は青よりやや狭い。個体によっては同じくらいの幅の
ものもいる。
ヒロオウミヘビと、この横帯の幅で簡易的に識別できることが多い。また、全体的にヒロオウミヘ
ビより細長い。
頭頂部と目の後が黒く、唇とのどは鮮やかな黄色〜黄白色。






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(1) タイマイ
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典拠:高良鉄夫著「沖縄の秘境を探る」第一章尖閣列島の初探訪【海鳥のふんだま】(51頁)・ 沖縄新報社(昭和55年)



タイマイ :(C)Showichi SENGOKU
  分 類 :爬虫類 カメ目 ウミガメ科 
学 名 :Eretmochelys imbricata 
分 布 :熱帯〜亜熱帯の海域 
甲 長 :53〜114cm 
 
説 明 
岩礁やサンゴ礁の海にすむ。長距離の回遊はしないらしい。 背甲は黒かっ色から赤かっ色で、黄色
の不規則な模様がある。背甲板はかわらのように重なる。こうらは「べっこう」として古くから珍
重され、乱獲されたため生息数が激減している。おもに無脊椎動物(むせきついどうぶつ)を食べ
る雑食性。日本の八重山群島は産卵場の北限に当たる。 
http://contents.kids.yahoo.co.jp/zukan/reptiles/card/0039.html






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(2) アオウミガメ
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典拠: 高良鉄夫著「沖縄の秘境を探る」第一章尖閣列島の初探訪【海鳥のふんだま】(53頁)・ 沖縄新報社(昭和55年)
記事: 漁夫によると、この程度の波は尖閣列島では普通だという。二匹のアオウミガメが波に 乗って泳ぎ去った。そのそばを一匹のアオマダラウミヘビが波間にもぐっている。それから数分 後、盛海丸の左げんに一・五メートルもあろうかと思われるような大きなカメが現われた。波間 を浮き沈みしながら泳いでいるが、よく見るとそれはオサガメである。
 尖閣列島の砂浜はウミガメにとって最良の産卵場であろうが、そこには大きな障害物が横たわ っている。波打ちぎわが、そのまま砂浜になっているところは少なく、多くは砂浜となぎさの間 に隆起サンゴ礁が、しかも著しくデコボコになってひろがっている。それはちょうど戦車を防ぐ ためのトリデに似ている。手足がかい状になったウミガメには最悪の道である。だが時と場合に よっては、この苦難の道を乗り越えて卵を産む場所へいかねばならないこともある。そこに偉大 な生命の神秘さが宿っているのである。


和名 アオウミガメ
英名 Green turtle
学名 Chelonia mydas
分類 爬虫類 カメ目 ウミガメ科 
分布 熱帯〜温帯の海域 
甲長 70〜150cm 



http://www.ne.jp/asahi/inlet/jomonjin/aoumigame.html











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(3) オサガメ
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典拠: 高良鉄夫著「沖縄の秘境を探る」第一章尖閣列島の初探訪【海鳥のふんだま】(53頁)・ 沖縄新報社(昭和55年)
記事: 漁夫によると、この程度の波は尖閣列島では普通だという。二匹のアオウミガメが波に 乗って泳ぎ去った。そのそばを一匹のアオマダラウミヘビが波間にもぐっている。それから数分 後、盛海丸の左げんに一・五メートルもあろうかと思われるような大きなカメが現われた。波間 を浮き沈みしながら泳いでいるが、よく見るとそれはオサガメである。
 尖閣列島の砂浜はウミガメにとって最良の産卵場であろうが、そこには大きな障害物が横たわ っている。波打ちぎわが、そのまま砂浜になっているところは少なく、多くは砂浜となぎさの間 に隆起サンゴ礁が、しかも著しくデコボコになってひろがっている。それはちょうど戦車を防ぐ ためのトリデに似ている。手足がかい状になったウミガメには最悪の道である。だが時と場合に よっては、この苦難の道を乗り越えて卵を産む場所へいかねばならないこともある。そこに偉大 な生命の神秘さが宿っているのである。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オサガメ Dermochelys coriacea 
ワシントン条約附属書I類 
学名 
Dermochelys coriacea
(Vandelli, 1761) 
シノニム 
Testudo coriacea
Vandelli, 1761 
和名 
オサガメ 
英名 
Leatherback turtle 
オサガメ(長亀、Dermochelys coriacea)は、動物界脊索動物門爬虫綱カメ目オサガメ科オサガメ
属に分類されるカメ。本種のみでオサガメ科オサガメ属を形成する。

 分布 [編集]
生息図インド洋、大西洋、太平洋、地中海

 繁殖地 [編集]
インドネシア、コスタリカ、スリナム、スリランカ、マレーシア、パナマ、パプアニューギニア、
南アフリカ共和国

 形態 [編集]
骨格最大甲長256.5cm。体重916kgと現生するカメ目最大種。皮骨と鱗からなる甲羅は発達せず、皮
膚で覆われ英名(leatherback=背中が皮の)の由来になっている。背面には7本の筋状の盛りあがり
(キール)がある。また、頭部や尾、四肢を覆う鱗も孵化直後には存在するが、間もなく失われて
しまう。前脚の鰭は特に大きく、差し渡し2.7mに達するという。鰭を構成する指先の爪は失われて
いる。骨格は軽量化されている。前述の様に骨性の甲羅が発達しない他、頭骨は緩く重なりあうだ
けで縫合せず、四肢を構成する骨も中空のものが多い。生体ではこの内部に大量の油を含んでい
る。また、体内の余分な塩分を排泄するための涙腺は大きく発達し、眼球を超える大きさにまで肥
大化する。体内に発熱する器官があり外気温よりも体温を高く維持することができるとされ、これ
により水温の低い海域でも活動できると考えられている。身体も大きく、体積に対する身体の表面
積の比率が小さいため、体温の保持には有利である。また、骨の内部に存在する大量の油も体温の
保持に関係しているといわれる。これらの特徴は、このカメの特異な生態に由来するものである。

体色は背面が黒く白い斑点が入り、腹面は白い。

上顎の先端は鉤状に尖る。

卵は直径5-6cmの球形。孵化直後の幼体は甲長5-6cmだが、生後1年で甲長60cmほどになる。さらに孵
化後3 - 15年(諸説あり)で甲長150センチを超える成体となる。

 生態 [編集]
外洋に生息するが、繁殖期になると沿岸に接近する。水棲傾向が強く、産卵を除いて上陸しない。
0000潜水能力は高く、水深1,000m以上まで潜水することが可能とされる。骨格が薄く、弾力が
あるのは水圧を分散し、脳や内臓へのダメージを避けるための適応であろう。この潜水は、朝方に
深く、夕刻には浅くなる傾向がある。これは、餌となるクラゲの生態と関係があるといわれる。た
だし、暗い深海においていかなる方法でクラゲを捕らえるのかは判明していない。また、遊泳速度
も最高で時速24kmとウミガメとしては最速。その活発な行動故か、性質も荒い。活発な遊泳力と深
海の冷たい水温にも適応したせいか、ウミガメの中では最も低温に強く、熱帯生まれにも関わら
ず、回遊してきたと思われる個体が北太平洋海域で捕獲された事もある。




































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